不肖なる日々

淡々とやっていく

やはり抜け出せないのか、という話

先日、ここ半年間連絡が取れず関係も自然消滅したものと思っていた友人Bと急に連絡がつき、仕事のあとメシを食べに行くことになった。Bとは一時期同じ会社にバイトとして働いていたことがあり(今は2人とも退職)それ以来の付き合いだ。この半年間何をやっていたのか尋ねると、同僚の紹介で婚活パーティーに参加していたりしたらしい。運命の人には巡り会えなかったみたいだが、また近いうちに同じパーティーに参加する予定だと意気込んでいた。

食後Bと語らっていると、一緒にバイトしていた会社の元同僚の話になった。当時の自分はたいへん不遜な人間だったためB以外に今も付き合いのある人間はいないが、Bは今も何人かの元同僚とたまに連絡を取り合っているらしい。Bから聞いた元同僚たちの近況は暗いものばかりだった。結婚しているにもかかわらず何度も何度も職場を変える者、社員を目指して7年近く勤務するも未だにバイトのままの者、転勤したあと辞めた者、連絡が取れなくなってそのままクビになった者…。社員になったり転職してもっと稼げる職業についたり、というような明るい話は一切なかった。

正直、同じように底辺でもがいていた(いる)者としてはまず安堵を覚えてしまった。俺だけじゃないんだ、と思った。そのあとで「一度社会の底辺に身分が固定されてしまうと、そこからなかなか抜け出せなくなる」という新聞記事なんかによく書かれているフレーズを思い出した。俺も、Bも、元同僚たちもその身分を固定されている。貧しいゆえに現状を打開するような行動が取れない。時間的にも、能力的にも。だからいつまでたっても底辺のままだ。頭ではわかっていたが、Bから話を聞いて確信を得てしまった。みじめで悲しい夜だった。ここからどうしていけばいいのだろう。